吉田清治氏(故人)といえば、戦時中に韓国の…


 吉田清治氏(故人)といえば、戦時中に韓国の済州島で女性を慰安婦にするため暴力で無理やり連れ出したという偽の証言を国内外に広め、1983年に韓国内に「謝罪碑」まで建てた人物。

 その謝罪碑を無断で書き換えたとして、先月韓国の警察に一時拘束され、出国禁止になっている元自衛官の奥茂治氏(69)が、世界日報のインタビューに応じた(10日付)。

 謝罪碑の原状復帰ができないため、器物損壊罪に当たるとする韓国の検察に対し、奥氏は、書き換えが吉田氏長男の依頼によることを示す委任状を提出し、「所有権」を盾に争う考えだ。「自分は犠牲になっても、碑文の過ちを広く知らせたい」との一心を吐露している。

 吉田氏について、80~90年代初頭に紙面で集中的に取り上げ、その証言を拡散するお先棒を担いだのは朝日新聞。同紙は2014年9月、誤報だと認め謝罪した。

 今回、奥氏はその朝日新聞ソウル支局を訪ねたが、直接応対した人は席を外し、2~3分してから「日本人はみな不在だ」と返答した。奥氏は、誰にも会えなかったという。素っ気ない、厄介払いの対応ぶりが目に浮かぶ。

 朝日の渡辺雅隆社長は、14年の謝罪会見で「誤報の国際社会への影響は甚大だが、その反省がない」と追及されると「今後、多角的な報道を続けていく」と答えた。しかしその後、海外への影響についての検証はなく、口をつぐんでいる。上司の意向は徹底しているようだ。