東京・調布市の神代植物公園で今、バラフェスタ…
東京・調布市の神代植物公園で今、バラフェスタが開催中だ(今月29日まで)。一斉に開花して見事で、いつもは9時30分開園なのだが、土曜日は香りを楽しむためのモーニングツアーが8時から行われている。
バラは最も多くの観客が見に来る植物だが、剪定、施肥、病害虫の予防など、絶えず手入れが必要で、維持費も掛かる。『神代植物公園』(浅野三義・鳥居恒夫著)によると、バラ園は「道楽娘」のようなもの。
その道楽娘は世話の甲斐あって、2009年に世界バラ会議で「世界バラ会連合優秀庭園賞」を受賞。中央に噴水があり、それを西洋シバが囲み、その周りにバラがある。左右対称の枕床式庭園だ。
雑木林脇の休憩所は高い位置にあって、バラ園全体を眺めることができる。赤、黄、白、ピンクなどの花が集団ごとに配置され、噴水や西洋シバとマッチして、晴れやかな王宮の庭園を思わせる。
プリンセス・ド・モナコ、プリンセス・ミチコ、シャルル・ド・ゴールなど王侯貴族の名を冠した花もあり、バラはやはり花の女王。形状、色彩と名前を比べて見るのは楽しく、花は人にいろいろなものを連想させる。
バラ園のもとになったのは、ロサンゼルス市の中央公園から寄贈された約80品種。今は約400種、5200株ある。カフェテラスがあってバラのソフトアイスを売っていた。食べてみると花を食べているような香りがした。