遠隔放水銃や20ミリ機関砲を装備した海上保安庁の…


 遠隔放水銃や20ミリ機関砲を装備した海上保安庁の新造大型巡視船「あぐに」(1500トン)が沖縄・石垣市で公開された記事は17日付小紙に掲載された。配備された大型巡視船12隻は石垣海上保安部を拠点とし、これで沖縄・尖閣諸島周辺の領海専従警備体制が整うことになる。

 この記事が熊本地震被災地の救援・救助記事ほぼ一色となった社会面で、写真付きで目立つ扱いなのは国家の最重要ミッションだから。職員はどんな局面にも国家を背負う覚悟で、ひとときも隙や油断を見せられない。

 強い使命感と誇り、国民の関心が支えだ。「警備をしながら(侵入を繰り返す中国公船と)並走するのは緊張の連続だ。引き続き冷静かつ毅然と対応していく」と同保安部の宮崎一巳部長は記者団に語る。

 同じように強い関心を持ち続けることが支援となるのが、北朝鮮による拉致被害者の奪還・救援である。被害者家族会などは今月9日に都内で、拉致被害者全員の即時帰国を求める「国民大集会」を開いた。

 安倍晋三首相が参加した大会決議は、政府に北朝鮮への制裁と国際連携の圧力を掛け続け、被害者帰国のための実質的協議に応じさせるよう求めた。

 そのために北朝鮮のどんな揺さぶりにもぶれないで、必ず救い出すというオールジャパンの決意と結束を示した。いま熊本地震の被災者救援に思いを寄せ続ける中で、尖閣警備に当たる人や拉致被害者のことも忘れてならない。