「日本には2千以上の活断層があり、全国…


 「日本には2千以上の活断層があり、全国どこでも大きな地震が起こる恐れがある」(朝日新聞4月17日付)という内容の主張、議論が盛んに行われている。5年前の東日本大震災の直後も同様だった。

 言っていることは正しく「地震大国」であると注意を喚起しているのだろう。しかし地震直後の論議では、人々の不安を募らせても、必ずしも備えようという気持ちを高めることにならないのではないか。

 今回の地震が発生したのは「大分-熊本構造線」沿いに断層帯が分布すると指摘されていた所。このうち熊本県益城町下の活断層が最後に活動したのは約1600年前から約1200年前の間と推定され、地震発生確率は不明だった。

 活断層による地震は、地中深くにあるエネルギーが蓄積された結果生じたもので、発生のメカニズムは詳しく説明されている。しかし、いつ地震が起きるかを予測することはできない。

 地震でなく、火山噴火の発生では、観測データによって予知が成功した例に、2000年3月31日の北海道・有珠山噴火がある。「ちょっとした自然の変化を見逃さない観察」の成果だとも言われている。

 わが国では阪神淡路大震災を契機に地震予知の研究に本腰を入れ始めた。しかし、その成果は決して大きくない。発生後に緊急地震速報は発表されるが、予知についても早く火山予知のレベルに達することができないものか、と思う。