特許庁は、コマーシャル(CM)で使われる…
特許庁は、コマーシャル(CM)で使われる音声や動画のロゴなど43件の商標登録を認めた。偽物防止の効果が期待される。
音では、久光製薬のCMで社名を歌った声や、伊藤園の商品名を呼ぶ声、動画では、東宝の映画冒頭に流れる自社のロゴなど。「ひさみつ」「おーいお茶」などはテレビで繰り返しオンエアされ、「ああ、あの製薬会社か」「あの製品か」とすぐ頭に浮かぶ。
久光製薬は「宣伝メディアが多様化する中、消費者に製品を識別してもらうには、音なども重要な社のマーク」(広報担当)と商標登録の狙いを説明している。
どの企業も、企業イメージや主力製品をどう売り出すかということに、社の命運がかかる場合があるから、多くの頭脳とツールを動員して戦略を練る。消費者との相性、いかに親しまれるかが生命線だ。しかし結果が出るのに年月がかかるから、リスクの方も大きい。
話は一転するが、1993年に発足したプロサッカーリーグのJリーグは地域社会に密着した日本で初のクラブ・スポーツの発展を企図した。一方で、プロ野球と同じように、親会社がチームを所有し、親会社の利益につながる組織を目指す動きもあった。
しかし今のJリーグの隆盛を見ると、「地域密着型」の方が時代の空気に合っているし、結果として地域の活性化に資している。当時の決断は正解だった。他のプロスポーツにも参考になろう。