今月27日から来月9日まで読書週間。「週間」と…


 今月27日から来月9日まで読書週間。「週間」と言いながら実際は2週間だ。大正13年に日本図書館協会が創始、以後名前が変わったり戦争で中断したりなどしたが、90年後の今も続いている。月に一冊も本を読まない大学生も多い中、読書が悪いはずがない。「週間」が「習慣」になれば結構だ。

 近頃は、インターネットで本を買うことも多くなった。古書店から冊子の目録が送られてくるが、細かい活字の羅列はしんどい。ネットは、書名を入力すればピンポイントで探し出す。巡航ミサイルのようなものだ。

 対して、書店や古書目録で本を探すのは絨毯爆撃に似ている。端から端までじっくり見ないと、欲しい本に行き着かないことも多い。最近は書店に検索機械が置いてあるので便利だが、目的の本のある場所そのものまでは教えてくれない。棚の上下を探す苦労はなくならない。

 やっと見つけた本を開いて読んでみると、ピンとこないことも多い。「買うのはやめよう」と思ったその時、2、3冊隣に思いもかけない本が並んでいることがある。

 同じ棚だから、全く違った分野のものではない。が、目的の本とは微妙に近く、半面微妙に異なった別の本を思わず買ってしまうケースはそこそこある。

 ネットショッピングでは、こういう面白みは生まれない。本の購入は基本的に書店、用途によってネット、という流れは当分変わらないのではないか。