恒例の「県民所得ランキング」が発表された。…


 恒例の「県民所得ランキング」が発表された。内閣府が実施したもので、1人当たりの県民所得(2012年度)をランク付けしたもの。データはやや古いが、信頼度は高そうだ。

 1位は東京。440万円は、47位沖縄の2倍を超える。沖縄の抱える課題が基地問題だけではないことを示す。

 神奈川の13位は意外だ。日本最大の市である横浜市が含まれているのに?と思う。関東では茨城が東京に次いで4位だが、地味な印象が強い茨城と比べると神奈川の13位は逆に目立つ。

 「東京と大阪」もしばしば比較の対象になってきたが、大阪の10位は、東京との差が大き過ぎる。ちなみに京都は9位。関東で話題になる「千葉と埼玉」の対決は、千葉18位、埼玉19位と、僅差で千葉が上。海の有無と関係があるのかないのか。

 民間の研究所が実施している「魅力度ランキング」(14年度)1位の北海道は、1人当たり県民所得では34位。県民所得は数字だから明確なのに対して、「魅力度」はどうやって判定されるのか不明だが、魅力と所得はどうやら無関係のようだ。茨城も魅力度では最下位の常連だ。

 総じて、北陸、東海地方の中部日本が所得は高く、九州、四国、山陰といった西日本が低い。一口に日本と言っても、実態は各都道府県の集合の面もあって、よくも悪くも意外に多様性があることが分かる。「地方創生」が、実現すべき課題であることは改めて言うまでもない。