箱根山の大涌谷の温泉供給施設から蒸気が…


 箱根山の大涌谷の温泉供給施設から蒸気が勢いよく噴出している映像には、やはり自然の力を感じ、つい息をのんでしまう。箱根山は今月6日に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた。

 気象庁が大涌谷付近の浅い場所を震源とする火山性地震が増えていると発表したのは今月3日。4月1日以降の火山性地震は約150回で、特に同26日から急増している。

 日本の各火山の動態は、人間の個性のごとく全く違った様相を見せると言われるが、死者57人、行方不明者6人を出し、戦後最悪の火山災害となった昨年9月27日の御嶽山噴火の顛末が思い出される。この時は噴火直前まで低周波地震が時折発生していたが、火山性地震は減少傾向にあった。

 さらに当日、山頂部の噴気に変化は見られず、登山客でにぎわっており突然の噴火だった。事前の変化はごく小規模な噴火があった2007年の時よりも小さく、気象庁が発表に至らなかったという経緯がある。

 箱根山の今回の様子はかなり違い、警戒の状態が長期化することもあるというが、予断を許さない。00年の有珠山噴火を事前に予測した北海道大名誉教授・岡田弘さん(地球科学)は以前、小紙の取材で噴火予測について「地球に張り付くように観測を続け、地球と対話するような姿勢こそ必要です」と話していた。

 近代的な設備による火山の観測は緒に就いたばかりと言えよう。