大相撲初場所で「昭和の大横綱」大鵬の32度を…


 大相撲初場所で「昭和の大横綱」大鵬の32度を超える33度目の優勝を全勝で飾った横綱白鵬。15年前にモンゴルから15歳で来日した少年は体重62㌔そこそこの体で、入門を受け入れる部屋がなかった。

 一般に力士は初めから太った体だと思いがちだが、横審委員長を昨日退任した内山斉氏は「相撲部屋に入ってから、体を作っていけばいいんですけどね」と語る。「朝稽古をやってチャンコを食べて、昼寝して、また稽古と繰り返して体重を増やす」(小紙新春座談会)。

 白鵬を引き取った宮城野親方は、まず体づくりに取り組んだ。「牛乳は毎日5㍑。ちゃんこを戻したりすることもあったが、自分がそばについて食べ切らせた」。それと、今は個人マネジャー役で同郷の龍皇(元幕内)は「買い食いはせず、しっかりしたものを食べていたから」(時事通信23日)と。

 大出世したのは体づくりと、基本に忠実な稽古の積み重ねがある。白鵬は「新弟子の頃から準備運動をして体を大事にしていた」「常に同じ内容の稽古を繰り返した」とも。

 四股、てっぽう、すり足という基本動作の繰り返し。単調な動きを何百回も何千回も続けることは若者にとって苦痛で難しいことだが、これが不屈の忍耐心とけがをしない柔らかな体を養ってきた。

 日本人横綱の誕生は待望久しいが、恵まれた環境で育ってきた日本人力士が克己し綱取りに名乗りを上げるには、まだしばらく時間が必要である。