政府は、有識者でつくる「ロボット革命実現会議」…


 政府は、有識者でつくる「ロボット革命実現会議」(座長・野間口有三菱電機相談役)を開き、次世代ロボットの開発に官民で2020年までに1000億円以上投じることなどを柱とする行動計画をまとめた。

 ロボットと言えば、1980年代に工場で生産性向上に大きな役割を果たした。海外で謎とされたのは、そのロボットが従業員に太郎、花子などの愛称で呼ばれ、愛(いと)しまれさえしたこと。ロボット先進国の面目躍如だった。

 ところが、その後ロボット技術は思ったほど向上せず、代わりにIT技術の進展で機械はより高性能、小型化し、ロボットの存在価値がやや低下してきた。今回の政府の行動計画は、新技術によるロボットの生活の場への展開が狙いだ。

 「次世代ロボット」でよく引き合いに出されるのは、漫画家の手塚治虫の描いた「鉄腕アトム」。二足歩行のロボットがその典型で、70年代に早稲田大学の故加藤一郎教授を中心として研究が続けられてきた。

 「人間に限りなく近い機械の追求ですね。それには『2本足』をクリアしなければならない」と加藤教授はよく話していた。同計画では20年までにその二足ロボットの実用化も目指す。

 産業革命以来、機械は堅く、速く、正確で力強くあるべきだという方向だった。この西欧の合理主義を超え、身の回りの多様な作業も手掛けることができるよう設計され、柔軟性のあるロボットの開発を期待したい。