この日曜日、所用で名古屋へ行ったついでに…


 この日曜日、所用で名古屋へ行ったついでに東山動植物園に足を運んだが、紅葉の見ごろは終わっていて残念。係員は「10日前がピーク。今年は美しかった」と惜しんでいた。

 同園近くの、ここも紅葉が美しい名刹(めいさつ)八事山(やごとさん)興正寺に行ってみたが、やはり色鮮やかな紅葉に映える五重塔の風景は見られずじまい。名古屋市内の紅葉の見ごろは、都心と比べ2~3日先行していた感触だ。

 先日、鎌倉市に住む知り合いからは「北鎌倉駅近くの円覚寺の紅葉が今年は特別美しかった」という連絡があった。太平洋沿岸地域の今秋の寒暖の急な変化が、自然の美を際立たせたのかもしれない。

 わが日本列島は四季に恵まれ、その気候の在り方が太平洋側と日本海側を分けるだけでない。東京――名古屋間だけでも各地の自然の微妙な彩りの差異から美が生み出され、それを楽しむことができる。

 だが一方、天候が悪化すると災害の原因となることもある。寒気が長く居座り、徳島県の山間部で大雪が降った。三好市などでは現在も7世帯8人が孤立。この間、山道で2人が不慮の死を遂げ、老人の孤立死も起きている。

 四国、特に瀬戸内側は温和な気候が特徴だが、数年前には愛媛県や香川県が水害に見舞われ大きな被害が出た。徳島は山間部が奥深く普段から雪害の恐れはあったが、今回のようなことは特別だ。やはり原因の一つは異常気象なのだろうか。