サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル…
サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会の熱戦の火ぶたが切られた。ブラジル-クロアチアの開幕戦は西村雄一主審のホイッスルで始まった。相楽亨、名木利幸両副審とともに日本人審判団が、初めて開幕戦を担当した。
西村主審はブラジルのエース、ネイマール選手にイエロー・カードを出し、後半フレジ選手が倒されたプレーでは、ブラジルにPKを与えた。この判定でクロアチアの選手たちが詰め寄る場面もあったが、西村主審は毅然と対した。
サッカーを観戦しながら、これだけ審判に注目することなどなかったが、今回は違った。その判定一つで試合の流れが変わったり、ひっくり返ったりすることがある。それだけに大変な仕事であるということを改めて感じさせられた。
西村主審の判定には、いろいろな声も出ているようだ。もちろん、気にする必要はない。そういうことを含めて、ついつい熱くなるのがW杯なのだ。
ただ、それにしても分からないのは、スタジアムの中がこんなに盛り上がっているのに、大会反対を叫ぶ人たちの声が一向に収まらないことだ。サッカーに熱狂する一方で、この時とばかりに自分たちの生活の困窮を訴える。
良くも悪くも一つにまとまりやすい日本人にはなかなか理解しにくいところだが、国の成り立ちや社会の性格が異なるのだ。スタジアムの内でも外でも熱い国。それはブラジル・サッカーの強さとも無関係ではないだろう。