15日で本土復帰42年となる沖縄。「『米軍基地反対』への反発。…
15日で本土復帰42年となる沖縄。「『米軍基地反対』への反発。これまでにない動きが沖縄で表面化している」と社会面トップで紙面の半分を占める記事は書き出す。見出しは「反『反基地』沖縄で表面化」と「街宣・大会『左傾化を戻している』」の2本。
写真の絵柄は米軍普天間飛行場の大山ゲートで「基地反対」と「米軍への感謝」のそれぞれの横断幕を掲げて訴えるグループのツーショットをまとめた。さて、クイズ。どこの紙面かな?。
小紙いや産経かな。「ブー」。じゃあ読売か。これも「ブー」。正解は意外にも朝日11日付(署名記事)である。米軍基地をめぐる賛否両グループの活動の事実だけを拾った記事は、朝日にしてはほぼ公正だと言ってよかろう。
例えば先月、移設反対の集会のあった砂浜。米軍キャンプの金網に抗議のリボンなどが取り付けられた。「米軍への感謝」のグループは翌日、リボンや旗を取り外し、燃えるゴミとして処理したことを綴(つづ)る。
そして記事は「(金網に)テープを巻く人とはがす人、どっちが正しいの?」とたずねた子供への、普天間飛行場近くの40代女性の言葉をこう伝える。「『自分の目で見て判断して』としか言えなかった」と。
記事は辺野古移設反対の教授のゼミで学んだ琉球大生も実名で登場。こんな声も伝える。「中国の軍拡を考えると、普天間飛行場を県外や国外に移設させれば、抑止力が失われる」と。興味深い記事である。