拡大するウクライナ危機をめぐる新聞コメント…


 拡大するウクライナ危機をめぐる新聞コメントから。「親露派が治安機関庁舎から銃器を強奪できたのは、(治安機関)幹部が許したからとしか考えられない。ロシアからはプロの扇動活動家も大勢入り込んでいる」(ドネツク大学イーゴリ・トドロフ教授) 。

 ロシアのスパイ工作を指摘する最初の記事は毎日(14日付夕刊)だった。次も毎日(18日付)。米「戦略国際問題研究所」ジェフリー・マンコフ副部長「ウクライナ東部ではロシアの軍ではなく工作員が活動しているというのも、いざとなったら関与を否定できる余地を残すためだろう」 。

 ウクライナと欧州はどうするのか。「ロシア軍がウクライナ東側の国境を侵したら、自ら防戦するのは間違いない。ロシアの工作員がウクライナ東部で活動しており、国際的な監視の強化が必要だ」(駐EUウクライナ大使C・エリセイエフ氏) 。

 「イランの核開発への制裁でも欧州は経済に痛みを伴う原油禁輸を断行した。必要な時は厳しい決断を下す」(EU欧州対外行動庁最高執行責任者D・オサリバン氏)=どちらも日経(17日付) 。

 最後は小紙16日付の駐日ウクライナ大使イーホル・ハルチェンコ氏。「(ウクライナ危機は)第2次大戦後また冷戦後の最大の危機だ。そのインパクトは地球的である」と 。

 ウクライナ、露、米、欧(EU)の4者協議で合意した親露派集団の武装解除など緊張緩和措置を見守りたい。