「1月往ぬる、2月逃げる、3月去る」で…


 「1月往ぬる、2月逃げる、3月去る」で今年もはや1年の4分の1と1週間が過ぎた。駆けるような時の流れの中で、厳寒はしつこく春分の日までも居座ったが、そのあと先月下旬はぐっと春めいた。

 桜の開花も例年通りに間に合い、東京ではもう散り始めて花吹雪のこのごろ。新学期に合わせたように6日から始まった春の交通安全運動(15日まで)のポスターは「守ってね。交通ルール。」と呼びかける。

 運動の基本は「子どもと高齢者の交通事故防止」。少子化が進む中で、次代を担う子供を社会全体で交通事故から守りたいことが一つ。きのうは高綱直良警視総監が江東区立有明小学校の新1年生に、横断歩道の渡り方を手ほどきした。

 特にこの時期に、新入学児童らに交通ルールを習得させることを徹底したい。もう一つは交通死者数全体の約半数を占める高齢者の事故防止が強く求められていること。

 全国では①自転車の安全利用の推進②全座席のシートベルトとチャイルドシート着用の徹底③飲酒運転の根絶――を運動の重点に進められる。また10日は「交通事故死ゼロを目指す日」として、交通安全意識の向上を図る。

 昨年の事故死者最少日は3人で7月7日など3回記録したが、事故死ゼロの日はまだ未達成。今年の月ごと交通死者は1月が355人、2月307人、3月311人で、3月までの計は昨年比41人減の973人。14年連続減に向け好スタートを切った。