【上昇気流】高田馬場駅前ロータリー広場、197日ぶりに開放
東京・新宿区のJR高田馬場駅前にあるロータリー広場が1日、197日ぶりに開放された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、背の高い金網が張られ5月中旬から閉鎖されていた。
この駅は早稲田大学に通学する学生の多くが乗り降りし、ロータリー広場は待ち合わせや交流の場所として広く使われていた。新宿区は今後、外飲みや3密を避けるよう呼び掛ける看板を設置する予定だ。
閉鎖前、この広場に立ち寄ったことがあるが、30分ほどの間に多くの学生や留学生とおぼしき若者たちが、おしゃべりに興じたり行き交っていたのには驚いた。早大だけでなく、専門学校のアジア系留学生もにぎやかにいる光景が、また見られるだろう。
コロナ禍以前からだが、高田馬場の駅前で変化したこととして、バス停留所で待つ人々の列がずいぶん長くなったことが挙げられる。ここから新宿、渋谷、池袋のほか、小滝橋方面などに放射状にバスが出ているため、駅前は混雑していた。
昼間は、お年寄りの利用も増加の傾向だ。路線バスは目的地間を直結し、電車や地下鉄のように乗り継ぎが煩雑でないなど、その使い勝手の良さを指摘する声は小さくない。車を運転しないお年寄りには便利だろう▼東京のエリアは広大で、都心や副都心のほか、独自の発展因子を持つ高田馬場のような街がたくさんある。コロナ禍後をにらんだ、東京全体の都市構想の議論がもっと活発になってほしい時期だ。