「過去は復讐(ふくしゅう)する」という言葉…
「過去は復讐(ふくしゅう)する」という言葉が思い浮かぶ。東京五輪開会式の関係者の犯罪に近い行為や重大な不祥事が話題になる昨今だ。行動であれ発言・表現であれ、五輪に限らず、目立つ場面に登場する人物にとっては厳しい時代になった。
犯罪でないケースは時効も存在しないから、閣僚人事並みの「身体検査」の必要性は情報社会の中、今後高くなりそうだ。
だいぶ前に見たテレビの一場面。男性芸能人が東京タワーで待ち伏せし、地方から来る高校生を恐喝して金銭を巻き上げた話を得々と語っていた。共演者も一緒になって笑っていた。プロデューサーもテレビ局(民放)も黙認したからこそ放送されたのだろう。その芸能人は最近テレビでは見掛けないが、今であれば厳しい対応が求められただろう。
学生運動家のケースでは、大学教員などになっていることも多い。そうした人物が、昔の武勇を得意げに語る話は山ほどあった。拘置所生活の話で、刑務所には入っていなかったケースもあったから、その人の場合、実刑は免れたのだろう。
彼ら全共闘世代も、今は定年退職したか名誉教授の地位にあるはずだが、過去の言動の責任は永遠に消えない。それを甘く見るか、厳しく見るかはその時々の社会が決めること。
学生運動出身者に対してはこれまで甘いのが普通だったが、今後はどうか。もっとも、今時学生運動そのものがはやらないので、今後そうしたケースが激増する様子は見えない。