例年に比べると、クリスマス商戦も静かな…


 例年に比べると、クリスマス商戦も静かな雰囲気の中で迎えている。こうした中、帰宅途中のスーパーの入り口に正月飾りなどの商品が並んでいるのを見掛けた。気が早いというか、もうそんな時期になったのかと感慨を覚えた。

 新型コロナウイルス禍の影響で、祭りやクリスマスなどの行事は自粛ムードだ。せめて正月飾りだけはという気持ちが、売る側にも買う側にもあるのかもしれない。

 先日、知人から今年の忘年会は中止にしたいという連絡があった。コロナ禍では当たり前のことだが、毎年の恒例行事なので伝える方も聞く方も戸惑っている感がある。

 忘年会は1年の終わりを実感させるイベント。別になくてもいいという意見もあるだろうが、今年も無事に終わったという区切りを付ける面もある。祭りという行事自体、そのような意味が込められて成立している。

 農村では祭りによって、春の種まきから秋の収穫までの苦労や喜びを人々が共に分かち合う。それがなくなってしまうと、1年間汗を流してきたことがただの労働になってしまう。

 こうした自粛ムードがある中、それを吹き払うように大ヒットしているのが「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」だ。マンガやアニメのみならず、関連のグッズやアイテムも話題になっている。「来年のことを言うと鬼が笑う」ということわざがあるが、果たして来年も、こうした「鬼滅の刃」ブームが続くのかどうか。こればかりは予測し難い。