このところ猛暑日や真夏日が途切れなく続く…


 このところ猛暑日や真夏日が途切れなく続く。先日の夜、生ぬるい暑さが漂う道を歩いていると、どこからか虫の声がした。最初はセミの声かと思ってしばらく耳を澄ませると、秋の虫の声だった。

 セミもそうだが、時期によって鳴く虫が違うのが自然の不思議さである。これは何の虫だったろうか。コオロギなのか、スズムシなのか。なかなか声と名前が結び付かないのが残念。

 この辺りはまだ所々に小さな田畑がある。どうやら、その草むらに潜んでいるらしい。まだ暑い日にこうした秋の気配を感じて、心に染みるものがあった。

 実は、俳句の歳時記では今の時期が秋そのものである。角川書店編『今はじめる人のための俳句歳時記』には「秋」の項目に「立秋(八月八日頃)から立冬(十一月七日頃)前日までをいう。秋とはいうもののその初めは実感ではまだ夏である。四季の中で生活実感とのずれが最も大きいのが夏から秋にかけてであるので注意」とある。

 蒸し暑いので、家ではクーラーをかけて過ごし、外出の際には喫茶店にすぐに入ってしまう。新型コロナウイルス禍の中で「密」となりやすい場所は避けたいのだが、熱中症の心配もあって、ついつい涼を求めたくなる。

 喫茶店によっては時短で夕方ごろには閉店するせいか、混雑していた今までとは違って席を取りやすい。コロナ禍による異常状態が続いていることもあって、秋はまだまだという実感がある。