こちらも「暴炎」続き
地球だより
韓国も今年の夏は暑い。例年、7月末から8月初めの約2週間が一年で最も高温多湿となり、この期間さえ乗り切れば何とかなると思ってきたものだ。だが、今年は夏の訪れが少し早い。夜は熱帯夜でクーラー無しでは寝苦しく、ソウルを東西に流れる漢江のほとりに敷物持参で涼を取りに来る人が大勢いる。90年代前半、記者が初めてソウルで体験した、最高気温が40度近くまで上がるあの灼熱(しゃくねつ)地獄だけはご免被りたいが、果たしてどうなることやら。
テレビを見ていると、日本と同じようにニュース番組の最後に決まって天気予報が出てくる。日本で言う「猛暑」はこちらでは「暴炎」。漢字で比べると韓国の方がキツそうだが、実は日本の方が暑い場合が多い。気象予報士は日本同様、若い女性がほとんどで、よく海水浴場やプールから中継して視聴者に「視覚的涼」を提供してくれる。ただ、熱中症への注意を呼び掛けるより紫外線情報が多く、「健康より美容が大事なの?」と思ってしまう。
韓国は冬が長いせいか大人たちは夏に休暇を取るのがほとんどで、海や渓谷など避暑地は大混雑だ。東・西・南の三方が海で、南海岸の釜山にある海雲台海水浴場が昔から有名。しかし、人が多すぎてゆっくり遊べないのが難点だ。個人的には日本海に面した東海岸が海水がキレイで水温も低く、暑さを吹き飛ばせる。ただし、たまに北朝鮮から亡命した漁民などを乗せたオンボロ木船が漂着することもあるから要注意かも…。
(U)