あまり好天には恵まれなかった10連休前半…


 あまり好天には恵まれなかった10連休前半だったが、予報によると後半は全国的に好天が続きそうだ。天皇陛下の御即位の儀式があった1日の東京は朝から雲に覆われていたが、皇居で儀式が行われる頃は日が差していた。天皇晴れを目の当たりにした。

 陛下を乗せた御料車が赤坂御用地から皇居に向かう途中の沿道で、陛下を一目見ようと集まった人々も傘が不要だった。儀式後には、明るい日差しの下、御料車に天皇旗が翻っていた。

 一方、雨が少ない草原の国モンゴルでは雨が降ると喜ばれるという。秋篠宮皇嗣殿下がモンゴルを訪問された時は雨が降って、モンゴルの人々から感謝されたという。

 こういう逸話は枚挙にいとまがないが、最も劇的、印象的なのは、1975年に昭和天皇が訪米された時のエピソードだろう。ホワイトハウスの南庭での歓迎式典が始まった時は、今にも雨が降り出しそうな雲行きだった。それがフォード大統領の歓迎の言葉の後、昭和天皇がスピーチされる番になった時、雲の間から太陽が顔を出し、参加者から「ウォー」という歓声が上がった。

 しかも天皇のお言葉が終わるや、再び密雲が空を覆った。「やはり、太陽の子孫だ」と記者の誰かが言ったそうな。

 1日付小紙の座談会で、ペマ・ギャルポ拓殖大学国際日本文化研究所教授は、天皇や皇族の神秘性や気品は日本の宝と強調した。海外から帰化した人だからこそ、かえってよく分かるのである。