米中間選挙、民主が下院で多数派奪還
上院、共和が過半数維持
米中間選挙は6日、全米各地で投開票が行われ、野党・民主党が下院で議席を増やし、8年ぶりに多数派を奪還した。上院では、共和党が過半数を維持した。上院と下院で多数派が異なる「ねじれ」状態となり、トランプ米大統領は、厳しい政権運営を強いられることになる。
歴史的に現職大統領の所属政党が議席を減らす傾向が強い中間選挙で、共和党が上下院で多数派を維持できるかが焦点だった。上院は定数100のうち35議席、下院は全435議席がそれぞれ改選された。
米メディアによると、上院では、7日午前7時(日本時間午後9時)の時点で、民主党が223議席、共和党が201議席をそれぞれ獲得。11選挙区でまだ結果が判明していない。
民主党が下院で多数派を奪還することで、与党側の予算案や法案が通りにくくなり、メキシコとの国境の壁の建設など、公約の実現が困難になるとみられる。また、弾劾の訴追を行う権限を下院が持つため、民主党がトランプ氏の弾劾に向けて動く可能性もある。
一方、上院は共和党が51議席、民主党が45議席を獲得。残る4州で結果が判明していない。共和党はインディアナ、ノースダコタ、ミズーリの各州などで民主党現職から議席を奪取した。
共和党が、条約締結や政府高官任命の承認権、大統領の弾劾権など重要な権限を持つ上院の多数派を維持したことは、トランプ氏や同党にとって一定の勝利となった。
トランプ氏は6日夜、大勢判明を受け、ツイッターに「ものすごい成功だ」と投稿。共和党上院トップのマコネル院内総務や民主党のペロシ下院院内総務に電話で祝意を伝えた。
州知事選では全米50州のうち36が改選されフロリダ、オハイオ両州などで共和党が、ニューヨーク、ミシガン両州などで民主党がそれぞれ勝利を決めた。
(ワシントン山崎洋介)