演出家の宮本亜門さんが教師らを前に「違うから…
演出家の宮本亜門さんが教師らを前に「違うから面白い 違わないから素晴らしい」と題し行った講演内容が教育専門誌「教育創造」(日本教育文化研究所発行、年2回刊)最新号に出ている。
亜門さんは高校生の時に、周りからどう見られているかが怖くなり、1年間部屋にこもったそうだ。そんな中、ある精神科医に自分の考えを受け入れられ「違う意見・視点・発想があっていい、人と違うことはいいこと、それが個性なんだということが分か」った。
その折の小さな自信が喜びに変わり、演出家を志し活動していく中で「色々な可能性は全員にあるということを、演劇を通じて今まで感じたことがないようなワクワクや感動で伝えたい」と思うようになったという。
人は一人一人能力や興味の対象が違うが、夢を実現できる可能性は皆、平等にあるという確信を語っているのだろう。亜門さんは、2月には和太鼓グループ「DRUM TAO」のニューヨーク初公演の演出を行うなど活躍の場を世界に広げている。
「世界には次々と新たな情報・発想があり、それが世界を引っ張っている。子供たちには、そこから新たな想像力・発想そして感動を感じて欲しい」と。
以前、学校教育の中で、みんな手をつないでゴールインする駆けっこが実施された。だが、その効果なしと分かったのか、最近はほとんど聞かない。「違うから面白い 違わないから素晴らしい」の言葉が光る。