東京都板橋区にある浮間公園は、都内では…
東京都板橋区にある浮間公園は、都内では珍しく釣りができる公園で、浮間ヶ池ではヘラブナを狙って釣り人たちが岸辺で糸を垂れている。周囲の木々は紅葉し、落ち葉が道に散り敷く。
冬が近づいてこの池がにわかに賑やかになってきた。夏に姿を見せなかったバンやオオバンやオナガガモが姿を現し、ホシハジロの群れが羽を休めて浮いている。80羽ほどだが、さらに雁たちで鳥の数が増えるだろう。
ハクチョウの飛来地として知られる新潟県の瓢湖では、飛来の定期観測をしていて、10月1日に39羽だったのが、今月13日には6023羽まで増えた。近くに五頭温泉郷があって、ハクチョウを見ようと宿泊する客も多い。
五頭温泉郷旅館協同組合では、今月1日から「朝の白鳥見学」無料バスの運行を始めた。朝7時ごろハクチョウが飛び立っていくが、その姿を見学するため。12月に入るとハクチョウは南下して、数が減るという。
北海道東部の鶴居村はタンチョウヅルで有名で、冬になると大勢の観光客が訪れる。大正13年に20羽しかいなかったのが、官民挙げて保護し、給餌活動を継続して、今では1000羽を超えるまでに。
ツルは歳時記にも載っているが、昭和30年代、野鳥として見ている人は少なく、動物園で見て俳句を作っていた例が多い。が、今では違う。「夫婦鶴見る肩並べゐて他人」(岡本緑也)と観光地の情景として詠んでいる。