<おじいさんがいる。おばあさんがいる。…


 <おじいさんがいる。おばあさんがいる。だから、みんなが、ここにいる。>というのが昨年。今年は<みんなで響かせよう! いきいき元気なハーモニー>である。「老人の日・老人週間」のポスターがそう呼び掛ける。

 老人の日はきょうで、これから1週間が老人週間となる。そして、今年は日曜の20日から4連休の2日目が「敬老の日」に当たる。祝日法の改正で平成15(2003)年から9月の第3月曜日が敬老の日となり、今年は老人週間最終日の21日となるからだ。

 老人の日は戦後の昭和22(1947)年に、兵庫県の野間谷村(現・多可町)で行われた敬老行事がきっかけとされる。これが25年には9月15日を「としよりの日」とする敬老・福祉の県民運動に。

 翌26年には中央社会福祉協議会(現・全社協)が提唱して全国運動に。15日から1週間が運動週間となり「老人を敬い慰め、励ますとともに、老人福祉に対する国民的理解を促進し、老人自身もまたその立場を自覚し、新しい社会建設に参加する」多様な活動が展開されてきた。

 男女とも平均寿命が80歳を超える日本は、今や世界でも有数の長寿国となって久しい。本格的な超高齢社会を迎えている。

 その中で、意欲と能力のある高齢者はなお社会の支え手となり、支えの必要な人には支援システムが手助けをする。冒頭のフレーズが描く家族を基本にした安心と活力ある超高齢先進社会モデルが求められる。