元関脇若の里が引退、年寄「西岩」を襲名
両国国技館で記者会見、部屋付き親方として後進を指導
大相撲で歴代5位の通算出場1691回の記録を持つ元関脇若の里(39)本名古川忍、青森県出身、田子ノ浦部屋が3日、東京・両国国技館で記者会見し、現役引退を表明した。同日、日本相撲協会の理事会で年寄「西岩」の襲名が承認された。今後は部屋付き親方として後進の指導に当たる。
西十両11枚目だった7月の名古屋場所は4勝11敗に終わり、秋場所新番付では東幕下4枚目に降格。「名古屋場所が終わった時点で覚悟はできていた。今はホッとしたという気持ち。まだまだやりたいが、体がついてこない」と述べた。
名古屋場所後に引退した旭天鵬(現大島親方)と同じ1992年春場所初土俵。左四つの力強い相撲で98年夏場所新入幕。三役は昭和以降最長の19場所連続を含む計26場所務め、大関候補と期待された時期もあった。
両膝など度重なるけがに悩まされながらも、幕内には歴代8位となる87場所在位した。通算勝ち星は歴代7位の914勝。三賞は殊勲と敢闘を4度ずつ、技能を2度獲得した。
名古屋場所後は故郷の青森などで開催された夏巡業に参加して進退表明を先送りしており、「最後にわがままを言わせてもらった」と語った。今後については「先代師匠(元横綱隆の里)の教えを基礎に、ただ勝つだけでなく、私生活も真面目に取り組む力士を育てたい」と話した。