「アール・デコの邸宅美術館」展が公開


東京都庭園美術館で、旧朝香宮邸の空間を再現

「アール・デコの邸宅美術館」展が公開

 アール・デコ建築として高く評価される旧朝香宮邸の東京都庭園美術館(東京・白金台)で「アール・デコの邸宅美術館」展が今日から一般公開される。この5月に重要文化財に指定後、同邸宅そのものを鑑賞する企画は初めて。

 同展は、旧朝香宮邸を鑑賞する「建築をみる2015」と、コレクターらが収集したアール・デコの家具などの「ART DECO COLLECTORS(アール・デコ・コレクターズ)」で構成。修復された同館シンボルの香水塔(写真、16日内覧会で)やアール・デコのテーブルや長椅子などの家具を用いて、邸宅としての空間を再現した。

 またアール・デコの名品であるA・M・カッサンドルの「オ・ビュシュロン」(ポスター)、ルネ・ラリックの「装飾パネル(競技者C)」(彫刻)、ヨーゼフ・ホフマンの「長椅子と肘掛け椅子」(家具)などのコレクションを鑑賞できる。同館の大木香奈学芸員は「アール・デコが流行したのは1910年から1930年代だが、1960年代から再評価された。大理石や金属など鉱物を使った素材感と、幾何学的で直線的な様式はとても幅が広いからアール・デコは奥が深い」とその魅力を語った。9月23日まで。