ビジネススーツに身を包んだスキージャンプの…
ビジネススーツに身を包んだスキージャンプの葛西紀明さんが、仕事を終え職場のビルの窓からスキージャンプ。夕焼け空を飛んで、映画館に見事着地する。夏の朝方勤務「ゆう活」を奨励する政府広報がテレビで流れている。
勤務時間を1~2時間前倒しし、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現を目指す。1日、国家公務員約22万人を対象にスタートし、8月の末まで実施する。
「この『ゆう活』を日本の長時間労働の慣行を変えるきっかけにしたい。私も有効に活用したい」と語った安倍晋三首相。まず隗より始めよということで、1日は公務を午後5時前に終え、東京・上野の美術館で絵画を鑑賞した。
「婚活」「就活」の「活」は「活動」を略したものだが、「ゆう活」の場合は「活用」の略のようだ。単に就労時間を短くしようと言うより、仕事を早く始め早く終えて夕方の時間を活用しよう、と前向きで夢のある言葉で国民を引っ張っていく苦心の策とも言える。
先日、気流子も「ゆう活」ではないが、仕事を早めに終えて、喫茶店で本を読んでいた。すると近くの席で、パソコンを使っていた男性が携帯電話をかけまくっている。どうも同業の新聞記者で、政府の役人や国会議員に取材しているようだ。
夜遅くまで仕事をしている同業者が気になり、読書にも集中できなかった。懸案の多いこの夏、お役人たちの「ゆう活」も、簡単ではなさそうだ。