モチやミカンも食べ飽き、そろそろ正月気分…
モチやミカンも食べ飽き、そろそろ正月気分から抜け出して仕事モードに切り替わる頃合いだろう。本来はきょうが官公庁の御用始めだが、今年は日曜日なので明日になる。
正月の間は、一部の商店やコンビニ、スーパーなどのほかは閉まっていて普段の喧噪(けんそう)がウソのように静か。特に夕方から夜にかけては、いつもは車の往来と駅に向かう人々で混雑する道路も、ひっそりとしている。
それはそれで新鮮な気持ちになったが、やはり都市が静かなのは不思議な印象だ。電気がなかった近代以前の時代には、夜は足もとさえ見えないほどの闇があたりを支配していた。現代は正月でも、街灯や店の明かりなど都市には光があふれている。
光があれば、そこから外れる闇もまた必然的に存在する。現代文明の利器は人間の生活の利便性を飛躍的に向上させた半面、うつ病やいじめなどの精神的な問題を浮き彫りにしたと言えるかもしれない。
昨年は「妖怪ウォッチ」が大ブームになったが、妖怪というキャラクターにスポットを当てるようになったのは、こうした問題が現代社会の影に潜んでいるからではないだろうか。その前のモンスターの「ポケモン」ブームといい、どこか社会の不安やゆがみを反映している気がする。
休み明けの仕事始めは憂鬱(ゆううつ)になりやすいが、新鮮に感じられるのも確か。今年一年、新たな気持ちで頑張っていきたいものである。