目の動きで「もろびとこぞりて」「きよしこの夜」
世界初のピアノ演奏システム公開
手を使わずに、目の動きだけでピアノを演奏できる世界初のシステムが日本で開発され、18日、東京都板橋区の筑波大付属桐が丘特別支援学校で生徒による演奏が公開された。
このシステムはベンチャー企業の「FOVE」(東京都文京区)が開発した「Eye Play the Piano」で、視線追跡型ヘッドマウントディスプレーとピアノを連動させている。ディスプレー内に表示された音のパネルの中から出したい音に視点を合わせ、瞬きすると、接続されたピアノから音が鳴る仕組みだ。
同校PTA主催で開かれたクリスマス合唱会で、脊髄性筋萎縮症である高等部2年の沼尻光太君(17)が、全校児童・生徒の合唱に合わせ、「もろびとこぞりて」「きよしこの夜」の2曲を演奏。「リズムを取りながら瞬きするのがちょっと難しかったが、障害者でも楽器が演奏できるようになったことがうれしい。ギターやドラムなども演奏してみたい」と笑顔を見せた。
会場にはケネディ駐日米大使も姿を見せ、盛んに拍手を送っていた。