「キラキラネーム」の蔓延が止まらない。…
「キラキラネーム」の蔓延が止まらない。子供に奇妙な名前をつける風習は1990年代から始まったが、20年たった今も健在のようだ。「週刊新潮」(11月6日号)では「空」と書いて「すかい」、「七音」を「どれみ」、「遊女」を「ゆめ」と読ませるなど多数の例が紹介されている。
歴史的にも、藤原伊尹(これただ)、徳川慶喜(よしのぶ)といった読みにくい名前は存在した。これらもキラキラ系と言えなくもないが、昨今のキラキラネームは単なる読みにくさのレベルを遥かに超えている。
名前をつけるのは親の責任。どんな名前であろうと、子供本人の責任は全くない。親の安易な思いつきが、子供の一生を損ねてしまう。キラキラネームもいずれ廃れるだろうから、大人になった子供は命名者である親を恨むしかない。
進学校にはキラキラネームの生徒がいない、と言われる。親の知的水準と相関関係があるようだ。企業もこうした流れは重々把握していて、人事部あたりでは「キラキラ排除」の方向で動いているらしい。
キラキラネームそのものが、他人のことであっても恥ずかしい。こうした名前を平気でつける親の気が知れない。本当に子供の将来について考えているのだろうか。
戸籍には「読み」が書かれていない。名前に使用する漢字には制限があるようだが、どう読ませようと親の勝手だ。こうした戸籍の在り方も、キラキラの蔓延につながっているように思われる。