竹ノ内佑也4段、気迫でつかんだ日本一
全日本剣道、21歳最年少で快挙
大舞台の決勝で気負いもなく、竹ノ内は堂々としていた。「決勝は気持ちで押した。気持ちで負けていたら、相手の技も見えない」。現役大学生の優勝は1971年の第19回大会を制した川添哲夫(国士舘大)以来、43年ぶり2人目。最年少21歳の日本一も史上3人目の快挙。竹ノ内は「実感は全然湧かない」と顔をほころばせた。
序盤から攻勢に出て主導権を握り、相手の足が止まった一瞬を逃さず、メンを決めた。さらに踏み込んでくる相手の動きを見切り、再びメンを決めて決着をつけた。
筑波大で指導する鍋山隆弘男子監督は「普段から肝の据わっている選手だが、ここまでやるのは予想外。初めてでよく堂々とやってくれた」と舌を巻いた。
初の日本一で、新たな目標が現実味を帯びてきた。来年、日本で開催される世界選手権だ。「代表に選ばれるように頑張りたい。これからも自信を持って、自分の剣道をやっていけたらいい」と目を輝かせた。持ち前の勝負度胸を生かし、世界を相手に強さを示そうとしている。