携帯大手3社、「iPhone6」を発売
攻めるドコモ、2社が対抗
NTTドコモなど携帯大手3社は19日朝、米アップルの新型スマートフォンの「iPhone(アイフォーン)6」と「6プラス」を一斉に発売した。ソフトバンクモバイルとKDDI(au)が2年前に売り出した「5」からの買い替えが中心になりそうだ。昨年9月にアイフォーン販売を始めた後発のドコモが他社の顧客を奪うために積極的な価格設定に動き、先発2社が対抗する構図となった。
ドコモの加藤薫社長は、販売開始前に30人が並んだ東京都千代田区の店舗であいさつし、他社に流れた顧客を念頭に「ぜひドコモに戻って、おもてなしのサービスや自由に設計できる料金、高速な通信網を活用してほしい」と訴えた。
一方、6年前からアイフォーンを扱うソフトバンクの宮内謙副社長は、約200人が並んだ渋谷区の店舗で「スマホのつながりやすさや、きめ細かいサービスなど総合力で競争していく」と強調。KDDIの田中孝司社長は、約50人が発売を待ち構えた渋谷区の店舗で「auの強みは通信の速さを支える最先端技術だ」と述べ、通信網の良さをアピールして対抗する考えを示した。
ドコモは他社のアイフォーン利用者を対象に、下取り価格の上限を従来の倍の4万3200円に引き上げ、顧客奪取の姿勢を鮮明にしている。これに対し、2社は下取り価格の上限をドコモと同額にそろえるとともに、ドコモの最新スマホを高額で下取りする販売促進策を用意した。
3社はいずれも「6」の低価格機種(16ギガバイト)では、新規契約または他社からの乗り換えの場合、2年契約を条件に実質0円にする。