【上昇気流】一昨日の深夜は、緊急地震速報の後の激しい揺れで、11年前の東日本大震災を思い出した。


一昨日の深夜は、緊急地震速報の後の激しい揺れで、11年前の東日本大震災を思い出した。神奈川県の自宅にいた気流子ですらそう感じたのだから、震度6強の宮城県や福島県ではなおのことと思われる。

揺れの激しさは、道路や電気などインフラへの被害、特に東北新幹線の東京発仙台行きの「やまびこ223号」17両のうち16両が脱線したことが何より物語っている。地震で新幹線が脱線するのは2004年の新潟県中越地震以来だ。

国の運輸安全委員会の調査によると、車両が停止する直前かもしくは止まった後に脱線が起きた。ほぼ停止した状態でなぜ脱線したかは、さらに調査する。

「車両がジャンプしているようだった」とある乗客は語っている。もし緊急停止システムが作動していなければ、大惨事になったことは容易に想像できる。予想される危険に素早く対処することが安全の鍵であると改めて感じる。

ロシアのウクライナ侵攻で激しい戦いが続いている今、日本の安全保障と重ねて考えざるを得ない。偵察衛星などの情報で危険を察知する能力は相当に高まっているように思われるけれど、それにどう対処するかが問題だ。

敵基地攻撃能力を持つことはやはり最も効果的な抑止力である。抑止力を持たないことで生じる力の空白こそ、敵対する国に誤った判断をさせ、戦争の引き金となる。こんな自明の理を認めようとしない空想的平和主義から、日本は早く脱却しなければならない。