パリ郊外で自動運転バス試験運用ーフランスから


 電気自動車(EV)がなかなか普及しないフランスで、パリ郊外のバス専用レーンを用いて、自動運転バスの試験運用が開始された。これまでフランスは自治体が運営する公共サービス車両のEV化を進め、公園の清掃作業用の車をEV化したりしてきたが、自動運転は初めて。

 路線バスの自動運転テスト運用を始めたのはパリ交通公団(RATP)で、昼間の通常の時間帯に走行させ、実際の運用状況に近い条件で試運転を行う。ただし、乗客なしで行う。試験運転に用いられるバスは、中国車の電動バス(全長12メートル)で、2020年中頃から深夜の時間帯で試験運転を行ってきた。

 運行速度は時速30キロメートル(カーブでは同15キロメートル)に制限され、運転席にはドライバーが運転はしないが同乗する。すでに報道陣向けの試乗会では、バスがGPS情報を見失って一旦停止する場面や、鳥にセンサーが反応し急停車する場面もあった。今後の課題は5Gネットワークの整備に懸かっているという。

 とはいえ、日本だったら暴走族というしかない荒っぽいドライバーが多いフランスの首都パリの路上には、危険運転者も少なくない。バス専用レーンに侵入する一般車もいるし、自動運転にはリスクが待ち受けていると心配する声もある。乗用車の自動運転走行の早期実現を目指すフランスで、パリっ子が果たして自動運転のバスや乗用車に慣れる日が来るのだろうか。

(A)