X線天文衛星「アストロH」、12日夕に打ち上げ


日本の6代目のX線天文衛星、H2Aロケット30号機で

X線天文衛星「アストロH」、12日夕に打ち上げ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)のX線天文衛星「アストロH」がロケット上段カバーに収納される前の様子。12日夕に打ち上げられる=1月26日、鹿児島県・種子島宇宙センター(JAXA提供)

 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10日、鹿児島県・種子島宇宙センターで、X線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を、計画通り12日午後5時45分に打ち上げると発表した。

 アストロHは日本の6代目のX線天文衛星。銀河が多数集まった銀河団やブラックホール、超新星爆発の残骸などを観測し、宇宙の大規模な構造と進化の解明を目指す。

 三菱重工の平嶋秀俊チーム長は同センターでの記者会見で、H2Aと増強型のH2Bの製造、販売、打ち上げをJAXAから移管されて以来、20基目の打ち上げになると説明。「油断せず、確実に作業を行って打ち上げに臨みたい」と話した。

 JAXAの高橋忠幸教授は「アストロHのもたらす新しいデータを待ち望んでいる世界中の科学者たちの顔を思い浮かべながら、打ち上げと運用に集中したい」と語った。