患者や回復者が書いたハンセン病の本をアピール


六本木で「文学バトル」、「チャンプ本」を決定

患者や回復者が書いたハンセン病の本をアピール

 ハンセン病に関する本を紹介し合い、一番読みたくなった本を決める「ハンセン病文学ビブリオバトル」(日本財団主催)が31日、東京・六本木の多目的スペースumuで開催された。

 同イベントは、一般公募で選ばれた5人の発表者が、ハンセン病患者や回復者などが書いた本の書評を5分で発表。会場の観戦者約100人による投票で、最も読みたくなった「チャンプ本」を決定する。

 チャンプ本に輝いたのは「生まれてはならない子として」(宮里良子著)を紹介した横森夏穂里さん(20)。横森さんは、「ハンセン病患者の両親を持つ子の視点で描かれた作品は珍しい」とし、患者以上に差別された人生の壮絶さを強調。その上で「明るく楽しいだけが人生じゃない。絶望を超えたその先に希望があるから、それを見つめることが大切だ」と語った。