文化審が「半田の酢醸造用具」など指定へ


重要民俗文化財に7件を馳浩文科相に答申

文化審が「半田の酢醸造用具」など指定へ

重要有形民俗文化財に指定される「半田の酢醸造用具」(文化庁提供)

 文化審議会(宮田亮平会長)は15日、「半田の酢醸造用具」(愛知県半田市)を重要有形民俗文化財に、裸祭りとして知られる岡山市の「西大寺の会陽(えよう)」など6件を重要無形民俗文化財にそれぞれ指定するよう馳浩文部科学相に答申した。いずれも近く答申通り告示される。

 半田の酢醸造用具は現在の「ミツカン」を創業した中埜家が使用した江戸から明治期の用具など323点。酢醸造の歴史を伝える貴重な資料とされた。西大寺会陽は1万人近いまわし姿の男性が宝木(しんぎ)と呼ばれる木製護符を奪い合う祭りで、伝統儀礼が守られた会陽の典型例とされた。

 文化審はこのほか「美濃の陶磁器生産用具」(岐阜県瑞浪市)など6件を登録有形民俗文化財に選定するなどした。