サッカー日本代表「最終目標はトップ20」


挑戦続くハリルホジッチ監督「日本の特性を出したい」

サッカー日本代表「最終目標はトップ20」

正月用の飾りで弓を引くポーズを取るサッカー日本代表のハリルホジッチ監督=東京都文京区のJFAハウス

 サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は2016年も強化にまい進する覚悟を示している。2年後のワールドカップ(W杯)開催地のロシアに向けた航海の途上。活動のない時期でも日本協会で戦力分析にいそしむ傍ら、就任後約10カ月で日本の文化や生活にもなじんできた。

 日の丸を少しでも高く掲げようと、明確な目標を抱く。「いつか世界の上位20位に入りたい」。国際連盟(FIFA)の世界ランキングで50位台をさまよう日本。指揮官は1~20位を世界の1部リーグ、21~40位を2部と捉え、「まずは2部に昇格。技術、戦術全ての向上と、勇気や勇敢さも必要」と説く。

 欧州からアジアへ。環境は一変し「未知の世界に飛び込み、日本に慣れようと努力した」。仕事に没頭する一方で、京都を訪れたこともある。「日本人は規律があって勤勉」と実感した。当然、サッカー観も異なる。「守備組織は素晴らしい。ただ、生活面の決まり事が多い分、攻撃の想像力に欠ける」と指摘。「日本人は恥ずかしがり屋だね」と加えた。

 朝早くから1時間のランニングをこなし、日本協会へ出向く。午後6~7時に帰る日々が続く。最初は指が曲がりそうになったという箸を使い、みそ汁もうどんも好んで食す。「生魚だけは嫌い」と笑うが、焼きさけ弁当にはワインが欠かせないという。各地の旅行にも興味を示す。

 「本当に素晴らしい国。強豪国の模倣ではなく、日本の特性に合わせた長所を出したい。そのためのアイデアが、頭の中にたくさんある」。飽くなき挑戦は続く。