「妹に会える場所増えた」 神戸
阪神淡路大震災モニュメントに犠牲者名追加
阪神大震災から来年1月で19年になるのを前に、犠牲者らの名前が刻まれている神戸市中央区の「慰霊と復興のモニュメント」に17日、新たに震災の犠牲者ら13人の名前が掲示された。訪れた約30人の遺族らは、故人の名前が彫られた銘板を壁に掛け、静かに手を合わせた。
神戸市西区の柳田道子さん(64)の妹保田幸子さん=当時(44)=は震災当時、兵庫県明石市の自宅で病気療養中で、その後病状が悪化したが、十分な治療が受けられずに亡くなった。
柳田さんは「震災さえなかったら、妹は苦しまずに別の死に方をしていたと思う」と悔やむ。名前の掲示後、「この日をずっと待ち望んでいた。妹に会いに来る場所が増えて、本当にうれしい」と涙を流しながら笑顔で話した。
モニュメントは2000年1月に設置。管理する神戸市のNPO法人「阪神淡路大震災『1・17希望の灯り』」によると、刻まれた名前は4947人となった。