安倍首相が「復興支援道路」開通式で祝辞
岩手県を視察、「開通後は地域活性化が期待」
安倍晋三首相は5日午前、東日本大震災からの復興状況を視察するため、岩手県を訪れた。首相は同県遠野市で開かれた「復興支援道路」の開通式に出席し、「遠野市は震災直後、自衛隊やボランティアの後方支援拠点として大きな役割を果たした。開通後は地域活性化が期待される」と祝辞を述べた。
復興支援道路は、太平洋沿岸部の釜石市と内陸部の花巻市の約80㌔を結ぶ自動車専用道路で、そのうち一部区間約9㌔が完成した。
釜石市はラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会の開催地の一つで、首相は「世界中から多くの選手や観客がこの道路を通ってやってくる。たくさんの子供、若者に夢と希望を与え、魂を揺さぶる大会になるよう政府としても最大限の協力をしていく」と述べた。
首相は同日午後、同県陸前高田市を訪れた。首相は、津波が到達した場所に沿って桜を植える活動をしているNPOの植樹会に参加。首相はこの後、津波で工場を流されながらも、雇用を維持して操業を再開した同県一関市のしょうゆ醸造工場を訪問。「皆さんを国としても支えていきたい」と激励した。