待望の新星21歳の棟朝銀河、東京五輪にも好材料
世界トランポリン、伊藤4位と棟朝8位で五輪代表に
五輪でメダルが狙えるはずの外村と上山のベテラン2人が、予選落ちするまさかの展開で始まった大会。重圧が増す中で、エース伊藤の安定感は崩れなかった。さらに21歳の棟朝が、期待を上回る活躍を見せたのは大きな収穫だった。日本男子は目標だった五輪2枠を手にした。
伊藤は五輪出場が懸かった準決勝で、難度を落とした演技構成を確実にこなした。決勝は出だしの3種目で、技の難度を上げて成功させた。0・26点差で惜しくもメダルは逃したが、「自己ベストの得点だし、笑顔で帰れる」と納得していた。
棟朝は準決勝をぎりぎりの8位で通過。初出場の世界選手権でいきなり五輪初代表を決め、「うまく言葉にできない。実感がないところがある」と自分に驚いていた。決勝では演技中断の大失敗。それでも、成功すれば表彰台が狙える世界最高レベルの構成に挑んでいた。
伊藤ら3人頼みだった男子に現れた希望の新星になりそうだ。シドニー五輪代表で、2人を指導する中田大輔コーチは「次の世代が期待されていた中、棟朝がその役割を果たしてくれた。20年東京五輪にとっても非常に大きな好材料」と期待した。(オーデンセ時事)