警戒中の警官の代わりに「猫」の画像を投稿


厳戒下のベルギーで、ネットや報道も対テロで協力

警戒中の警官の代わりに「猫」の画像を投稿

猫に乗るSF映画「スター・ウォーズ」のストーム・トルーパーの合成画像(ツイッターより)

 パリ同時テロを受け厳戒下にあるベルギーで、インターネット上に、警戒中の警官の代わりに猫の画像があふれる現象が起きている。警察の要請を受けた動きとみられ、メディアも捜査に関する詳細な報道を自粛。ネットでは、一般利用者の多くも対テロに協力しているようだ。

 ベルギーでは21日にテロ警戒度を最高レベルに引き上げた直後から、捜査に当たる警官の画像などがツイッター上に次々と登場。活動に支障が出かねないと、警察が自粛を求めた。

 すると、なぜか猫の写真を投稿する動きが広がり、数千人が怪しげな猫、おびえた表情の猫、SF映画「スター・ウォーズ」に登場するストーム・トルーパーが猫に乗って移動する合成画像などを投稿。市民らの「協力」に、警察もツイッターに「われわれを助けてくれた猫たちに」というメッセージを添えて猫の餌の画像を投稿し、謝意を伝えた。

 一方、ベルギーのメディアの報道も抑制的。公共放送RTBF幹部は「ある程度は自粛(要請)を受け入れたが、取材は続けている。ベルギーに検閲は存在しない」と強調した。専門家は「(自粛要請が)ちゃんと機能していることは本当に驚きだ」と話している。(ブリュッセルAFP時事)