文化審が「おくのほそ道」を名勝に答申
史跡天然記念物含め14件
文化審議会(宮田亮平会長)は15日、松尾芭蕉ゆかりの13カ所から成る「おくのほそ道の風景地」など2件を名勝、栃木県佐野市の唐沢山城跡など9件を史跡、徳島県三好市の峡谷「大歩危(おおぼけ)」など3件を天然記念物として新たに指定するよう下村博文文部科学相に答申した。
「おくのほそ道の風景地」は、「夏草や」の句で知られる岩手県平泉町の高館など、芭蕉が訪れた10県の13カ所で構成。当時をしのぶ風景を現在に伝えているなどとして評価された。文化庁によると、複数県にまたがって地理的に離れた場所を一体として名勝指定するのは初めて。今後、宮城県松島町の松島なども追加する方針。
また、茨城県北茨城市の岡倉天心旧宅など登録記念物3件と登録有形文化財220件の新規登録や重要文化的景観5件の新選定も要請した。いずれも近く答申通り告示される。