防衛省、女性も戦闘機パイロットに門戸を
空自が養成、3年後にも誕生
防衛省は13日、航空自衛隊の戦闘機と偵察機への女性の配置制限を解除することを決定した。空自は今後養成し、早ければ3年後に初の女性の戦闘機パイロットが誕生する。
斉藤治和航空幕僚長は同日の記者会見で、「能力や意欲がある女性が、男性と等しく責任を担える組織に変えていく必要がある」と女性に門戸を開いた理由を説明した。
同省によると、全自衛官約23万人のうち、女性は約1万3000人(約6%)。空自では1995年から女性パイロットの養成を開始し、輸送機や救難機に女性パイロットが配置されている。一方、F15などの戦闘機と偵察機では、飛行中の重力による体への負担が大きいことなどから、配置が見送られていた。
女性の登用拡大や戦闘機パイロットを希望する女性自衛官がいることから、空自内での配属の制限をなくす検討を進めていた。戦闘機のパイロットの育成には通常約3年かかるといい、2018年中の配置を目指している。
女性自衛官の配置をめぐっては、心身への負担やプライバシーの確保から、戦闘機のほかにも近接戦闘が想定される陸上自衛隊の前線の部隊や戦車、海自の潜水艦などで制限されている。