頭にバケツのせて水を探し回る日々


モザンビークは干ばつ、マンゴーの収穫量は激減

頭にバケツのせて水を探し回る日々

 モザンビークは、今、干ばつだ。高温少雨で、大地が乾きに乾いている。

 「近所の井戸は、すっかり干上がってしまった。皆、頭にバケツをのせて、水を探し回っているよ」と嘆くのは、労働者のパウマさん(64歳)。「こんなこと人生で初めてだ」

 水道や灌漑(かんがい)設備のない地方の人々は、農作物が不作で、深刻な飢餓にあえいでおり、有力日刊紙「ノーティシアス」によると、食糧不足で、学校を中退する生徒が数千人に上っている。

 例年なら10月半ばといえば、マンゴーがたわわに実りはじめるころだ。ちょっと風が吹けば、数百個のマンゴーがどどっと落ちてきて、足の踏み場もなくなる。

 気候変動と温暖化の影響による少雨で、マンゴーの収穫量はここ数年、激減しており、今年は最悪で、マンゴー1個が千金に値する感がある。

 「こういう年は、雨期になると、洪水が心配だ」と人々は警戒感を募らせている。(ベイラ<モザンビーク>宝山晶子通信員)