「悲運の看護師」エディス・キャベルの胸像建立


ブリュッセル郊外で除幕式、アン王女やアストリッド王女が参加

「悲運の看護師」エディス・キャベルの胸像建立

12日、ブリュッセル郊外で、英看護師エディス・キャベルの胸像の除幕を行うアン英王女(中央)とベルギーのアストリッド王女(右)(AFP=時事)

 第1次世界大戦中のベルギーで、敵味方の区別なく負傷者を助けた英看護師エディス・キャベルの胸像が、ブリュッセル郊外に完成した。同地を占領したドイツ軍によるキャベル処刑から100年に当たる12日、アン英王女やベルギーのアストリッド王女が参加して除幕式が行われた。

 キャベルは1865年、英ノーフォークで生まれ、大戦中、ブリュッセルの看護学校で負傷者の看護に当たった。だが、当時中立国だったオランダに兵士を逃がすレジスタンスに関わったとしてドイツ軍が逮捕。軍法会議で死刑判決を受け、1915年10月に銃殺された。

 キャベル処刑はドイツによる「蛮行」として大きく伝えられ、遺体は戦後、故郷ノーフォークで埋葬された。アストリッド王女は胸像の除幕式で「彼女は称賛、尊敬、そして最も深い感謝の念に値する女性です」とたたえた。(ブリュッセルAFP時事)