万博へ向けてアスタナの都市開発が加速
中央アジア・カザフスタンで、ユニークな建物続々
2017年に国際博覧会(万博)が開催される中央アジア・カザフスタンの首都アスタナの都市開発が加速している。建築家の故黒川紀章氏が基本設計を手掛け、1997年に新たな首都となったアスタナは、未来的な建物群が特徴的で、引き続きユニークな外観の建物が登場している。
昨年オープンしたナザルバエフ大統領の蔵書などを収める図書館は、丸みを帯びたレーダー施設のような外観が目を引く。英国の著名建築家ノーマン・フォスター氏が設計。その外観から「カザフの未来に向けた前進を象徴する建物」(同図書館)と位置付けられている。館内は各国首脳が大統領に贈った品が多数展示されており、きらびやかな宝飾品のほか、ロシアのプーチン大統領から贈られた腕時計などもある。
同じく昨年開館した国立博物館は、直線を組み合わせた現代的なデザイン。延べ床面積は7万4000平方メートルと中央アジア最大級で、カザフの象徴であるワシの姿をした巨大なオブジェが動く仕掛けが訪問者の注目を集める。
再生可能エネルギーなど「未来のエネルギー」をテーマに開かれる万博の敷地は174ヘクタールと東京ドーム37個分で、来年秋の完成に向けて工事が進む。「万博には約100カ国が参加し、延べ約500万人の訪問客を見込んでいる」(万博関係者)と期待が膨らむ。カザフ政府のパビリオンを構成する直径約80メートルの巨大な球体が、万博のシンボルとなりそうだ。(アスタナ時事)