引退の谷佳知選手、最後の貢献


オリックス、チーム一丸で最終戦で勝利

引退の谷佳知選手、最後の貢献

引退セレモニーで、チームメートに胴上げされるオリックスの谷=3日、京セラドーム

 誰もがベテランの引退試合を白星で飾りたかった。「谷さんのために…」。開幕から低迷したオリックスが、最後は一丸となって勝利でシーズンを締めくくった。

 谷自身、「今のこのチームには勝つことが必要」と燃えていた。1-0の七回1死一塁。代打で登場し、浮いた外角球にうまく合わせて右前打。一、三塁と好機を広げ、これが勝負を決める4得点につながった。1928安打目。「仲間のおかげでここまで頑張れた」。塁上で照れくさそうに手を振った。

 投手陣も奮闘した。西が六回2死まで無安打に抑え、右肩の違和感で1カ月ぶりの登板となった金子が七回を3人でぴしゃり。ソフトバンクを2安打に零封した。

 大型補強に成功したチームは、優勝候補に挙げられたシーズンを屈辱にまみれた5位で終わった。来季監督に昇格することが決まった福良監督代行は、「こんなに悔しいシーズンはない。来年はチームが一つになって必ず優勝する」。汚名返上への強い気持ちを胸に刻んだ。