モスクワに巨大なモスクが再建
クレムリンの塔に似て「ロシア風」の趣
ロシアの首都モスクワに23日、巨大なモスク(イスラム礼拝所)が再建され、プーチン大統領らが出席して落成式が行われた。高さ46メートルの黄金ドームは正教会の玉ねぎ屋根、同78メートルの尖塔(せんとう)はクレムリンの塔に似て「ロシア風」の趣となった。
1904年創建のモスクが老朽化したため、2005年に工事を開始した。大統領によると「欧州最大級」で、1万人収容。イスラム教徒主体のタタール系(トルコ系)が人口第2位を占め、中央アジアからの労働移民も増える多民族国家ロシアで、正教会と並ぶもう一つのシンボルとなりそうだ。
プーチン大統領は演説で、イスラム社会との共存に触れ、過激派組織「イスラム国」に言及。「宗教を汚し、人々を殺し、世界遺産を壊している」と糾弾した。その上で、過激主義の防波堤となる平和的なイスラム導師の努力を評価した。落成式にはトルコのエルドアン大統領らも出席した。(モスクワ時事)